こんにちは。岳中爽果のパートナーのはじめです。
趣佳さん年末恒例の「お酒のうつわ」展にあわせての料理帖更新です。

この料理帖で紹介している料理の性格について改めて説明します。
もともとはさやかさんの個展、そしてお酒のうつわ展で食べていただくお料理のレシピを紹介する形で始まりました。僕にとっては割と外向きの料理だったと思います。

2020年に新型感染症が流行してお料理を提供することがなくなり、レシピだけの更新になりました。僕が日常的に作り続け、そして二人で食べ続けている料理を紹介することに、その時から変更しました。主夫として毎日作り、食べ飽きしないし、胃もたれもしない料理です。特別な素材やスパイスも使いません。
休日を1日潰して作るような料理も、それだけでお腹いっぱいという料理もありません。

「ハレ」と「ケ」でいえば、「ケ」の料理です。日常は「ケ」で基本的に成り立っているので、「ケ」の充実は何にも増して素晴らしいことだと僕は信じています。

今回は、寒くなってくると我が家でよく食べるスペアリブのポトフを紹介します。
スペアリブは、骨付き肉なら手羽元でももものぶつ切りでも構いません。骨がついていることが大切です。そしてこの料理は3種の味付けを楽しむことができます。ストレートでも、トマト味、ミルク味にも応用できるのです。

この料理で大切なのは、骨付き肉を使うことと、肉に最初に焼き色をつけること、です。
スープを作るときに肉や野菜を焼くのか焼かないのか、モヤモヤした悩みのようなものをずっと持ち続けてきたのですが、最近は「焼くべし」と考えています。

焼き目は旨味になります。
炒めた時のオイルはアクとしてすくってしまうのでカロリー云々を考える必要はありません。

ポトフというとくつくつ長時間煮込む印象がありますが、このレシピでは煮込みはせいぜい30分です。準備段階から合わせて1時間も見ておけば十分です。

主要な道具

・厚手の鍋(この分量でル・クルーゼ22cm、3.3リットルがちょうどです)

材料

・オイル 大さじ1ほど
・スペアリブ 500gほど
・玉ねぎ 1個300gほど
・じゃがいも 3個300gほど
・人参 1本250gほど
・セロリ 1本100gほど

・酒 100cc
・水 800cc(400cc分をトマト味なら無塩トマトジュース、ミルク味なら牛乳に置き換える)
・塩 全体で大さじ1ほど
・タイム 適量(トマト味なら鷹の爪半分とオレガノを加える、ミルク味なら強めに)
・黒胡椒 適量(ストレートなら強めに)

手順

1)スペアリブに塩胡椒し(塩は重量の0.8%)、野菜は一口大に切ります。
僕の好きな玉ねぎの切り方を紹介します。
4つ割にして根のついた部分を切り落とします。

内側の部分を少しはがします。この部分はそのまま使います。

残りの部分を縦に3等分か4等分に切り分けます。

切り揃えた野菜はこんな感じです。

2)鍋を火にかけてオイルを温め、スペアリブに焼き色をつけます。4面とも焼き色がついたら鍋から引き上げます。

3)続いてセロリ以外の野菜を軽く炒め合わせます。玉ねぎ、人参、じゃがいもの順に加え、都度重量の0.8%の塩をします。

4)鍋の温度が十分に上がったら肉を戻し入れ、酒を加えてアルコール分をとばし、水を注いで中火で沸かします。
トマト味なら水400ccと無塩トマトジュース400ccを加え、ミルク味なら水400ccだけを加えます。

5)沸いたらアクをとり、水分量の0.8%の塩で味付けし、セロリ、タイム(トマト味なら鷹の爪とオレガノも)、黒胡椒を加えて蓋をし、吹かない程度の火加減で30分煮込みます。
ミルク味なら煮込み20分後に牛乳400ccと0.8%の塩を加えて温めます(煮込み過ぎると分離します)。

温まってください。

おしまい

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