岳中爽果

こんにちわ。岳中爽果のパートナーのはじめです。
先日の「台所の育て方」は楽しんでいただけたでしょうか。

はじめさんの料理帖 特別編はじまります。

 

今回の個展はオンラインでの開催となり、お料理もレシピだけの更新です。
来年また召し上がっていただく機会があればいいな、と思っています。

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レシピのご紹介の前に、少しちゃんとした自己紹介をします。
と言っても、初めてこのブログを書いた時の内容を少し
敷衍するだけになりそうですけれど。

「主夫をしながら爽果さんの作品を中心に損なわれた器の修復をしています」

基本は主夫です。30年近く勤めた会社は2016年の京都移住の際に退職しました。
退職して4年とはいえ、家事はにわか仕込みというわけではありません。
料理は大学生の頃から自炊で鍛えていますし、
爽果さんが陶芸で忙しくなってからは会社勤めをしながら家事をこなしていました。

「家事は暇な方がすればいい」
蜷川幸雄の言葉です。その通りだと思います。

「少なくとも、毎日会社に通勤してデスクワークを押しつけられているよりは、
うちで家事をしていた方が遥かに楽しい。」
村上春樹が『騎士団長殺し』で主人公に語らせている言葉です。
自分の肉声かと思ってしまいました。家事は楽しいです。

そんなわけで、家事をする人は家の中の誰でもいい、と考えています。
我が家の場合、僕の方が好きだし、そして得意なので、僕が「主夫」をしています。
何と言っても僕は家事を「基本的生活能力」だと考えています。

皆さんに料理を召し上がっていただいたり、
レシピの紹介もしていますが、料理の基本は母親が育ててくれた味覚と、
テキストによる独学です。飲食店での勤務経験もありません。
料理教室にも通ったことはないです。

 

続いて「金継ぎ」です。
金継ぎに目覚めたのは、2007年頃かと思います。
小さな割れができた器を爽果さんが簡便な方法で直してくれました。
その時の衝撃は今でも忘れません。
「直せるんだ」という驚きと、「僕ならもっと綺麗に直せるかも」という
根拠のない自信です。
根拠のない自信は大切だと思います。
おそらく、本人の中では何か根拠があるのです。

世の中に金継ぎが認知されたのは311がきっかけだと思います。
僕もしばらくしてから自分で金継ぎを始めました。
最初は接着剤を使った簡便な方法で、
やがて本漆を使うようになり、
今では知り合いの飲食店の器を中心に600点近くを継いでいます。

飲食店の器を継いだのは貴重な経験でした。
過酷な耐久テストの機会をもらったようなものです。
幸いなことに、はがれてしまったと戻ってくるものは滅多にありませんでした。
むしろ継いだのとは別の箇所が破損して再入院というケースもあります。
飲食店で継いだ器を見た、という常連のお客さんから依頼を受けることも増えました。

金継ぎも独学ですが、こんな風に経験を積み、
ようやく爽果さんの保守部門として名乗る自信がつきました。

爽果さんの器はアフターサービス付きです(宣伝)。

爽果さんの器を基本とはしますが、
金継ぎのご要望があれば相談に乗りたいと思います。
仕上げは爽果さんと相談して決めます。もちろん。
こちらにご連絡ください。

urushi.tsukuroi@gmail.com

では、最後までレシピを楽しんでくだされば嬉しいです。

 

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レシピは6点用意しました。
いずれも主役ではなく、地味目な脇役です。
非映えな料理ですけれど、爽果さんの器に盛り付けると
それなりに美味しそうに見えるのが不思議です(宣伝)。

 

・切り干し大根のはりはり漬け
・大根とツナのサラダ
・酢大豆
・大豆と浸し豆のクリームチーズサラダ
・薄切り豚肉の握りソテー
・黒糖シャーベット

 

買い物の頻度を減らせるように保存のきく乾物や冷凍食材を使って
割と手軽に作れるものを用意しました。

爽果さんの器選びに疲れたり、迷ったりしたら、
こちらを見てクールダウンしてください。

時節柄、何よりも毎日の食生活の参考になればとても嬉しいです。

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明日からの更新になります。

どうぞ、お楽しみに^^(店主)

 

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