岳中爽果

岳中爽果

 

切り干し大根は昔から好きで煮物にしてよく食べていました。最近では煮物にすることはあまりなくて、水で戻してからよく絞って水気を切り、干した桜海老と塩炒めにすることが多いです。「切り干し大根と桜海老の塩炒め」です。この料理は2019年12月の「お酒のうつわ展」で召し上がっていただきました。
切り干し大根は植物繊維が豊富で日持ちもするので備蓄の食材としても考えていて、2月以降備蓄の水準を上げています。

今回ご紹介するのは、戻した切り干し大根を酢、醤油、みりん、だしに漬け込むはりはり漬けです。京都の日本酒バーで食べてお代わりするほど気に入り、再現してみました。最近の朝食の常備菜になっています。

自分で作ってみて気づくのですが、酢というのはどこか緊張感を孕んだ調味料だと思います。味覚というのは温度によって味の感度が変わリ、例えば甘みは温度が低いとあまり感じません。温めたコカコーラは甘すぎて飲めないと思います。酸味は温度によって感じ方の変わらない唯一の味で、それは酸味が「腐敗」を想起させ、基本的に「やばい」(本来の意味で)味だからなんだと僕は考えています。温度にかかわらず感知できる必要があったのではないかと想像しています。
酢が加わることによって味が引き締まります。パリパリという食感とともに楽しんでください。

切り干し大根の戻し方については、干し方によってはゴミやホコリのことを気にしないといけない可能性もあります。一方で栄養素を無駄に流すことにもなりかねません。戻してからの調理方法によっても理想の戻し方は異なります。いささか悩ましいところですが、今回のレシピではメーカー推奨(袋に書いてありました)のお湯につけて水で洗う、という方法を採用しています。それなりに理に適っていると思います。何よりも戻し時間が短くて済む、という点は優れていると思います。

 

【材料】

切り干し大根 70g(僕が使っている商品の1袋分、割とたくさんできます)
A しょう油 大さじ3
A みりん 大さじ3
A 酢 大さじ1.5(我が家ではそのまま飲めるほど穏やかな酢を使っているので、少し多いと感じるかもしれません。お好みで調整してください)
A だし 大さじ2(水でもいいと思います。調味料だけではちょっと強いので薄めるためのものです)
A 唐辛子 1本

 

【手順】

1) 小鍋に500mlほど湯を沸かし、火を落として切り干し大根を加え2分浸水させます。

2) 湯を切り、たっぷりの水を加えて洗い、ぎゅっと絞ってよく水気を切ります。

3) 保存用のタッパウエアにAを混ぜ、2をほぐしながら加えてなじませます。

4)10分ほどすれば食べられると思います。だしが入るので長期の日持ちはしませんが、我が家では1週間くらいで食べきっています。

 

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