岳中爽果 ティラミス

爽果さんがあまり甘い物を食べないので、
ティラミスは料理会専用メニューです。

料理会専用メニューには、次に紹介するレアチーズケーキの他、
黒糖シャーベット、黒糖プリンがあって、
期待されてもこれ以外に隠れメニューはありません。

昔塩プリンというのを研究したことがあるのですが、よく考えると茶碗蒸しでいいだろう、
という結論にたどり着いてそれ以来作るのをやめました。

そもそも料理会にはデザートを用意していなかったのですが、
割と女性客が多いので正直なところ「ウケ狙い」で作り始めました
(別に「元気づけて」欲しかった訳ではないです)。

僕はイタリアに行ったこともないし、
ティラミスに関して忘れられない原体験というのもなくて、
ネットで色々探して、材料や手順がしっくり来るレシピをまねて作り始めました
(クックパッドではないです)。

丁度ティラミスを作り始めた時果実酒造りに凝っていて、
梅、枇杷、リンゴ、コーヒーなどを漬けていたのですが、
「フィンガービスケットをエスプレッソに浸す」というティラミスのレシピとコーヒー酒が
結びつきました。

エスプレッソ用の豆でコーヒー酒を造ってティラミスを作り始めたのです。
コーヒー酒は3週間程度で完成するのでハードルは低いです。
コーヒー豆50g、氷砂糖50gを安いウィスキー750ccに漬け込んで下さい。

一度さる女優に食べて貰う機会があったのですが、
イタリアも含め今まで食べたどんなティラミスよりもおいしい、と言われたことがあります。
嬉しかったですが、さすが人気商売ですね、と思ったのも事実です。
そんなに期待しないで下さい。

【材料】
A 卵黄 3個分
A 砂糖 小さじ5
マスカルポーネチーズ 250g(通常この量で売られていると思います)
B 卵白 3個分
B 塩 ひとつまみ
フィンガービスケット 100g(カルディで売っています。残念ながらまだ自分で作ったことはありません)
コーヒー酒 50ccくらいかな(濃いめのコーヒーで代用可)
ココアパウダー(無糖) 適量

【手順】

1)大きめのボールでAを白っぽくなるまで泡立て器でかき混ぜます。
3で使うボールに玉子を割り入れ、黄身だけ掬い取るといいです。
ポイントが二つあって、後でこのボールにマスカルポーネチーズ、
メレンゲを加えるのでそれに耐えるサイズを用意して下さい。
僕は柳宗理の27cmのボールを使っています。
もう一つは砂糖が溶け込んで滑らかになるまでくどいくらいに混ぜることです。
これにマスカルポーネチーズを混ぜたものがザバイオーネという
それだけでデザートになるソースで、ティラミスはこのザバイオーネにメレンゲを加えた
とてもシンプルな料理なのです。

2)マスカルポーネチーズを1のボールに加え、
滑らかにむらなく混ざるまでしっかりかき混ぜて下さい。
泡立て器でそのままいけると思います。ザバイオーネの完成です。

3)Bを角が立つまで混ぜてしっかりしたメレンゲを作って下さい。
僕はここはがんばらずにハンドブレンダーを使っています。

4)2のボールにメレンゲを少しずつ加え、メレンゲの泡が壊れないように、
スプーンでザバイオーネをボールの底からやさしくすくってはメレンゲにかけ、を繰り返します。
この感じはなかなか伝えるのが難しいです。ヘラで切り込む感じじゃないです。

5)コーヒー酒を平べったい容器に入れ、フィンガービスケットを軽く浸して容器
(これが悩ましいですね。僕は横19cm×縦25cm×高さ5cmのバットを使って、
フィンガービスケット2層にしています)に並べます。
僕が使っているフィンガービスケットは20本入りなので、5本2列で2層になります。
容器との関係でまず何層にして何列作るか計算しておくとこの段階でうろたえません。

6)続いて生地1/2分をフィンガービスケットの上に平になるように乗せ、
その上にココアパウダーを振りかけます。茶こしを使うときれいに振りかけることが出来ます。

7)その上に5、6を繰り返します。但し、仕上げのココアパウダーは
食べる時に振りかけてもいいです。先にかけると蓋にくっついちゃって美しくないです。

8)これがとても大切なのですが、一晩寝かせて下さい(笑)。
この料理もすぐには食べられないんです。パーティの前の晩に用意しておける、
という考え方をすれば世界は少し違って見えるかもしれません。

 

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