「生活工芸」の時代(三谷 龍二 (編集), 新潮社 (編集))

「生活工芸」の時代(三谷 龍二 (編集), 新潮社 (編集))

去年の9月に行った瀬戸内生活工芸祭で
この本を購入しました。

工芸祭のレポートにも書きましたが、
あの場所にいる間ずっと
生活工芸ってなんだろう?と考えていました。

陶器、ガラス、鉄、木工…
各作家の作品を見て、整えられた庭を見て、
海を見て、船に乗り、女木島へ。
女木島は島全体でアートのような空間演出。
生活工芸って…。

そんなとき、会場で販売されていた
この本が目に入り、帯に書かれたコピーを見て
すぐに手にとってレジに向かいました。
そのコピーとは

「器によって暮しがどうこうなるなんて、
   そんなきれいごとは口にしたくないんです」

一瞬ドキッとしました。

自分の中にあった言葉にならないもやもやした
気持ちを晴らしてくれる言葉がこの本の中に
あるんじゃないか。
そういう期待をもって読み始めました。

美術、伝統工芸、作家、古道具、クラフト、目利き。

今のライフスタイルブームが生まれる流れの
主流にいた方々が率直な言葉で
「生活工芸」という「こと」についてや、
それをとりまく状況について語っています。

わたしが読む前に抱いていた期待は、
見事に叶えられ、そーやん!そーやん!それそれ!と、
読む度に胸がすく思い。

それと同時に、ときどき出てくる辛辣な言葉に、
自分の素養のたりなさを恥ずかしく感じる間もなく、
小さな虫けらになって、ぷちっと踏み潰されて
一瞬のうちにこの世から消え去ってしまいそうな、
そんな瀕死の傷を受けて、ボー然とした気持ちにもなりました。
(死にそうだけど、まだギリギリ死んでないです…)

これからまだまだ厳しくおもしろくなりそうな。

普段はなかなか聞けないお話の数々。

↓ 興味のある方はこちらから。

しばらくは趣佳の店頭にも置いときます。
実際に本を手にとってご覧になりたい方は気軽にお声がけくださいね。
(販売はしておりませんのでご了承くださいませー)

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