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趣佳のはじまりのお話。2

2017年9月3日

メリヤス会館

(大阪市福島区にあるメリヤス会館。1階に入り口が3つありますが、
 趣佳がある4階部分にたどり着けるのは3つのうち1つだけという複雑な造りのビルです。
 階段を間違えてしまうと、うっかり7階分上がらなくてはいけなくなる場合も…)

 

- 趣佳のはじまりのお話 1はこちらから

 

さてさて、、、前回の続きです。

趣佳のサイトを個人で譲り受けたものの、

それだけじゃ食べて行けず、どうしたものかと

ショールを持って、いろんな方に

お話を聞いてまわった時期がありました。

あまりポジティブな反応はなかったです。正直。

今となっては、玉木新雌さんといえば全国区の

つくり手になりましたが、当時はまだまだ知る人は少なく、

ふーん、、、と言った感じ。

でも、お客様は少しずつ増えて、お買いものの度に

お礼のメールをくださいます。

そのメールがとてもうれしい。

こんなの、やめたくなくなっちゃいます。

今までやってきた仕事の中で一番楽しい。

お客様と楽しさを共有できる。

できればこの仕事でごはんを食べていきたいと思いました。

 

前会社をやめたとき、今までの取引先の方や、

お仕事の先輩たちが心配して、仕事を依頼しようとしてくれました。

わたしはそれを全部断りました。

すごくうれしかったけど、今までの仕事で食いつなぐのは

やっぱり違うし、これからやろうとしていることは

片手間ではできないと思ったからです。

なんだかかっこいい言い方になってますけど、

自分のさぼり癖を知っているからです。

自分で追い込まなきゃやりませんので…退路を断ちました。

 

WEBの制作会社にいたというと、今のWEBサイトも

ご自身で作られたのですか?と聞かれますが、

それもやりませんでした。

 

制作をやってしまうと、それに関わる時間というのは

膨大になります。

オンラインショップの運営も、WEBサイトのメンテナンスも

ひとりでやっていくなんて、要領の悪いわたしには無理です。

扱うアイテムは玉木新雌さんだけだったとはいえ、

商品はすべて1点もの。常に商品撮影が必要です。

手がかかるのです…。

なので、全部、知っているデザイナーさんやWEBクリエイターさん

などに、無理をいってお願いしました。

わたしがやるのは、更新だけという仕組みにしてもらいました。

 

そういうわけで、趣佳で食べていくには、

お店をしていくことになるんだろうなと思いました。

「お店」をやって売上があがれば、とりあえずは食べていける。

そのためには、玉木新雌さんの作品だけでなく、

商品も増やさなければと…

その頃には、取材という名目で知り合った

何人かの陶芸作家さんやガラス作家さんの

連絡先も知っている関係になっていましたので、

好きなうつわなんかも紹介して行きたいなぁと思いました。

 

しかし…うつわはオンラインショップで売れるだろうか?

こんなに少しずつ微妙に違っていて、

重さや手に持ったしっくり感も違うものを

実物も見ずに買ってくれるだろうか?

悩ましいところでした。

 

2012年の年明け。

自宅でオンラインショップの運営だけをやっている頃でした。

そろそろ玉木新雌さんの作品も在庫が増えて、

自宅に置いておけなくなってきて、なにか考えなければなと思いました。

仕事場として、部屋を借りようかなと思い立ちました。

そんなこといったって、家賃はどーするの?

まぁ、すごい安いとこしかないよねーとちょこちょこ

物件を探すようになりました。

せっかく部屋を借りるなら、

お客様にも来ていただけるようにしたいなーと

まだぼんやり思っていた程度でした。

 

2012年の春頃。

いつもチェックしていたちょっと変わった物件を紹介する

不動産物件のWebサイトにレトロビルの1室が掲載されていました。

そこは大阪市福島区にあるメリヤス会館というビルの4階でした。

当時、わたしはそのビルのことをほとんど知りませんでしたけど、

雰囲気もよさそうなので、内覧に行ってみることに。

早速不動産屋さんの案内で、見学に行くと古いビルだったので

エレベーターがなく、階段だけ…

しかも、それが恐ろしくしんどい…!!

なんか普通の階段じゃなかったんですよね…

3階までは鉄筋コンクリートのビルで、

3階の屋上に木造の4階部分がありました。

あとから増築されたんです。

なので、階段も後付け。

その階段がね、もーずさん。

いや、逆に計算されつくした心臓破りの階段。

3階まではみなさんなんとか普通におしゃべりしながら

上がれるんですけど、最後の1階分でやられてしまいます。

なんで?なんで?となります。

案内してくれてた不動産屋さんに

「この階段、お客さまが上がってくるの絶対しんどいですよね?」

と聞きました。

「まぁ、でも上がってきたお客さんと

「相変わらずしんどいな〜」「しんどくてスイマセンね〜」

みたいにおなじみの挨拶になったらいいんじゃないですか。ハハハ」

これを聞いたとき、そんな馬鹿な!と思いましたが、

結局わたしはその場所に決め、

「相変わらずしんどいな〜」「しんどくてスイマセンね〜」

が、お決まりの挨拶になったのでした…

今でもあの階段は、メリヤス会館の頃に来ていただいた

作家さんやお客様とのよき思い出です。

 

enbi

 

さて。今まで見ようとしなかった

通帳の残高をみたらマズイことに。

どう考えても9月までになにか売上があがることをしないと

破産してしまう!というところまで来ました。

い、急がねば…!

 

9月といえばなにかなー

新米?

普段たくさん使っていただくうつわは

やっぱり飯碗?

というわけで、企画展の内容を決めました。

それがこの企画展です。

「新米をおいしくいただくお茶碗とお湯呑」展@趣佳[syuca.jp]

 

………もうすでにおおまかな「はじまりのお話」は書いてしまいましたが、

せっかくなので、オープン日までのことまで書きますね。

というわけで…次回につづきます!

 

 

(思い出すだけでしんどいメリヤス会館の階段。
 こんだけ長い階段を毎日降りたり上がったりするんだから
 ちょっとは痩せるかな…と思ったけど、そんなことなかったです。)

 

IMG_1980

IMG_1938

一番最後の数段がホントにしんどかった…

いろんな方にご迷惑をおかけしました。

とくに、宅配会社のみなさん…………

 

 

 

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